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「多能性幹細胞培養の留意点」の提案について
日本動物細胞工学会 会員各位
「Good Cell Culture Practice検討のためのワーキンググループ」事務局
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)再生医療実用化研究事業平成25~29年度「iPS細胞の品質変動と実用化を目指した培養技術の標準化に関する研究」(研究代表者:元 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 ヒト幹細胞応用開発室 招へいプロジェクトリーダー古江―楠田 美保)は、ヒト多能性幹細胞や細胞培養についての有識者によるワーキンググループを組織し、これまで「細胞培養における基本原則」、「培養細胞の観察の基本原則」の提案をまとめてまいりました。このたび、「多能性幹細胞培養の留意点」の提案を取りまとめました。
この提案は、日本組織培養学会学会誌「組織培養研究」2019年38巻3号 p.135~143(2019年8月30日付)にオンラインで掲載されました。
【「多能性幹細胞培養の留意点」の提案】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jtca/38/3/38_135/_article/-char/ja
【概要】
ヒト胚性幹(ES)細胞や人工多能性幹(iPS)細胞などのヒト多能性幹細胞の培養は、広い分野でその利活用が期待されています。それに伴い、ヒト多能性幹細胞の利用者が増加していますが、一方で研究結果の再現性の担保が課題です。ヒト多能性幹細胞は、従来利用されてきた体性細胞とは異なる点が多く、培養するにあたり留意すべき点が多くあります。多能性幹細胞の樹立あるいは分化誘導に関しては技術的に日進月歩しており 樹立あるいは分化誘導を除いた、多能性幹細胞を培養する実験・研究に共通する基本的な留意点を提案としてまとめました。これまで、「細胞培養における基本原則」および「培養細胞の観察の基本原則」について提案を発表しています。これらの基本原則は、多能性幹細胞を扱う上において、基本的な考え方として遵守されることがまずは優先されるべき課題と考え、先に発表いたしました。
作成は、これまでと同様に、ヒト多能性幹細胞や細胞培養についての有識者による「Good Cell Culture Practice検討のためのワーキンググループ」が担当しました。
AMED成果情報https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20190910.html
お問い合わせ先
「Good Cell Culture Practice検討のためのワーキンググループ」事務局
国立研究開発法人国立成育医療研究センター
研究所薬剤治療研究部 中村和昭
〒157-8535 東京都世田谷区大蔵 2-10-1
TEL:03-5494-7120(内線4663)
E-mail:nakamura-kz”AT”ncchd.go.jp
【「培養細胞の観察の基本原則」の提案】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jtca/37/2/37_123/_html/-char/ja
【「細胞培養における基本原則」の提案】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jtca/36/2/36_13/_html/-char/ja/